キーワードについて

中村酒店のホームページで紹介する商品には、その商品の特徴を表すキーワードがついています。キーワードの詳細は以下になります。

最終更新日 2014/8/29

日本酒に関するキーワード

新酒

日本酒は年度の切替が7月なので、一般には7月から翌年の6月までに出荷されたお酒を新酒と呼びます。

しかし、中村酒店では、秋に収穫されたお米で仕込んで11月~4月頃に出荷される、本当にできたてのお酒だけに「新酒」というキーワードをつけ、通常商品とは分けて、季節商品として取り扱っています。

日本酒は通常2回加熱処理して出荷されますが、この「新酒」は、火入れせず、生のまま出荷されています。

いつも飲んでいる銘柄でも、フレッシュな「新酒」だとまた違った味わいになると思います。

ぜひ飲み比べてみてください。

夏酒

夏にも日本酒を楽しんでもらいたいという思いで6月から7月頃に出荷されるお酒です。

低アルコールのお酒やシュワシュワな活性酒、原酒など様々なタイプがありますが、どれもよく冷やしてお召し上がり下さい。

年々暑さの到来が早まっているため、5月頃から出荷する蔵もありますので、季節を先取りして楽しんでみてはいかがでしょう。

涼しげな瓶やラベルも蔵の個性が出ていて、一見の価値ありです。

秋上がり/冷卸

日本酒は、夏が過ぎ暑さが落ち着く9月頃になると、味のバランスが良くなってきます。こうした味の落ち着きを「秋上がりした」といいます。

秋上がりの中でも、出荷前に加熱処理をしない(生詰)お酒が冷卸です。

どちらも落ち着いた深みのある味わいで、日本の秋の食べ物、さんま・銀杏などにもぴったりです。

にごり

日本酒の元であるお米の粒子が残っているお酒がにごり酒です。一般的な透明なお酒よりもお米の旨みが強く、濃厚な味わいをお楽しみ頂けます。

また、上澄みだけを飲んだり混ぜて飲んだりと、一本で異なる味わいがありますので、食事に合わせるだけでなく、お酒単体でも楽しんで頂けます。

にごり酒は発泡性のものも多くありますので、取り扱いには注意書きをよく読んで十分注意して下さい。

おりがらみ(うすにごり)

通常の目の細かい布で搾った日本酒でも、麹や酵母が混じっていてうっすら濁っています。

これらは、タンクでしばらく落ち着かせ、下に滓やにごりを集め取り除く滓引きという作業をしますが、滓引きをせずにうっすら濁っているお酒が「おりがらみ」や「うすにごり」です。取り除いた滓を後から付加していることもあります。

にごり酒と比べて滓が微細なため、口当たりが滑らかです。

火入れしていないお酒はガスを含んでいるので発泡します。必ず冷蔵庫に入れて保管し、振らずに開栓して下さい。

活性酒

活性の日本酒は、乾杯酒に最適なフレッシュなお酒です。

酵母が生きている状態で瓶詰めし、瓶の中に発酵したガスを封じ込めているため、和製シャンパンなどとも言われます。

必ず冷蔵庫にて保管し、振らずにそっと開けて下さい。

日本酒は通常貯蔵前と瓶詰め前の2回加熱処理(火入)をしていますが、生酒は搾ってから1度も加熱処理をしていないお酒です。

出来たてに近いフレッシュな味わいを楽しめますが、火入してあるお酒に比べて味わいの変化が早いです。

必ず冷蔵庫で保管して、開栓後は早めに飲みきって下さい。

袋吊り

日本酒の搾り方の手法の1つで、主に高級酒を搾る時に使います。日本酒の元を酒袋に入れ、それを吊るして圧をかけずに、ゆっくりと自然に落ちてくる滴を集める方法です。

手間と時間がかかりますが、圧をかけない分、雑味のないまろやかなお酒になります。

荒走り、中取り、責め

昔から日本酒を搾る際に使われてきた道具を槽といいます。その槽で搾られた日本酒は槽搾りといいますが、この槽搾りのお酒は出てきた順番で味に違いがあるため、3種に区分されており、それぞれ順番に荒ばしり・中汲み・責めと呼ばれます。

通常はこの3種類をブレンドして商品にしますが、この区分毎の味を大事にしてブレンドしない商品もあります。同じお酒にも様々な味が含まれていることを実感してください。


荒ばしりは圧をかける前に自然に出てくるお酒で、少しにごっています。香りが華やかでフレッシュな味わいです。

中汲み(中取り・中垂れ)は出てくるお酒が透明になり、香味のバランスが良いお酒です。

責めは圧力を加えて出てきたお酒で、アルコール度数も高く、濃厚なお酒です。

無濾過

日本酒造りには、活性炭やフィルターを使って余分な雑味や色を除く濾過という行程があります。

濾過された酒は、味わいが整って安定しますが、濾過の作業を行わない無濾過の酒には、抜栓後、時間の経過とともに変化していく味を感じる楽しみがあります。

うっすらと色が残ったり、薄く濁ったりと見た目にもフレッシュ感が強く、豊かな味わいのあるお酒です。

原酒

一般的に、日本酒は割り水をしてアルコール度数と味のバランスを調整しますが、原酒はこの割り水をしていないお酒です。

そのため、アルコール度数が高めで、日本酒本来の芳醇な旨味が感じられます。

氷を浮かべてロックなどでもお楽しみ頂けます。

きもと

きもと造りとは、江戸時代に確立した醸造方法のことです。

現在は、米や麹、水を合わせてお酒の元をつくる際に、雑菌などが入らないように人工の乳酸を使って酵母を増殖させるのが一般的ですが、きもと造りは蔵に住み着いている天然の乳酸菌を使います。

時間と手間がかかる造りですが、しっかりとした厚みのあるお酒を生み出します。

山廃

きもと造りには、米や麹などの材料を桶の中ですり潰す山おろしという工程があります。その作業を省略した造りの方法を、山廃造りと呼びます

きもとよりは穏やかな酸味で、味わい深いお酒が出来ます。

貴醸酒

日本酒は米・麹・水で仕込むのが一般的ですが、水の一部を日本酒に変えて仕込んだお酒が貴醸酒です。

甘みがありとろっとした舌触りで、食前酒におすすめです。